宗家インタビュー⑦「百年先を思いては人を育てる」
月刊誌『致知』(致知出版社、2016年8月号)に、錬心舘総本山宗家 保 巖 先生のインタビュー記事「百年先を思いては人を育てる」が掲載されておりましたので、ご紹介させていただきます。
≪人間形成の空手道場として、世界23ケ国に広がっている少林寺流空手道錬心舘。
その起源はいまから61年前、鹿児島のたった6坪の道場に3名の高校生を迎えてのスタートだった。
父親である開祖の思いを受け継ぎ、今日の発展を築いた第二代宗家保巖氏に、いかにして一道を切り拓いてきたかについて伺った。≫
■勇躍せよ、突破せよ、汝男なればなり
宗家:中学、高校と上がるにつれて、どんどん厳しい修行を積んでいきました。
高校生の時は1日7、8時間は稽古していましたね。
記者:ああ、1日7、8時間も。
宗家:いろいろと空手の研究をしては練習してみる。
そうやって常に鍛えていました。
人間にはやはり鍛える時期というのがありますね。
その時期に鍛えることの大切さは10年、20年、30年経ってから顕著な差となって出るものです。
記者:若い時にいかに鍛え抜くかが大事なのですね。
宗家:そうですね。
その結果、私は1967年に開催された第1回少林寺流空手道全国大会で優勝を果たすことができました。
18歳の時でした。
どんな流派にも、どんな相手にも負けない鍛え方を若い時期に積み上げたことは、私自身の原点に他なりません。
それがなければ、今日ここまで海外に広げることはできなかったでしょう。
(続く)