道衣
桜の咲く季節、南国鹿児島の稽古は、だんだんと蒸し暑くなってまいりました。
ちなみに、東部支部は熱中症対策のため、道場に冷房を完備しております。
先日、門下生A君とこのような会話を致しました。
A君「以前所属していた道場では、蒸し暑くなるとTシャツと空手ズボンに帯をしめて稽古していました。Tシャツで練習したほうが、効率良さそうと思うのですが?」
師範「空手、剣道、柔道、色々武道はありますが、それぞれの道衣は、それぞれの競技の動作・所作に最適な構造になっているのです。
現在、外国の方々が日本の武道に惹かれるのは、単に強さだけではなく、武道家らしい態度とか姿勢といったものに惹かれているのです。
日本という国ができてから、何千年とも受け継がれてきた伝統、その時代に合わせた進歩と画一化された形式=美意識を脈々と守ってきたからこそ、日本武道はリスペクトされるのではないかな?」
帯の結び方、道着の畳み方…。
これらは華道や茶道など、すべての芸道に通ずる「残心」なのです。
日本人の「道」の精神の顕れでもあります。
日本人=武道人なら「面倒くさい」と言うことなかれ。